健康食品に関する薬機法 酵素サプリ・酵素ドリンクの広告における注意点

酵素には消化や代謝などを助ける働きがあると言われ、酵素を含むサプリやドリンクなどは健康食品として人気があります。 しかし広告などで酵素を扱う場合には法律に抵触しないように十分注意すべきと言えます。広告で表現する内容によっては「知らずに使っていて法律違反」ということも考えられ、法律違反してしまう事態は避けたいところです。 そこで本記事では「酵素」の効果などを広告で謳う際に注意すべき法律や具体的な表現などを分かりやすく解説していきます。酵素の健康食品を広告で扱う方などはぜひ最後まで読んで参考にしてください。 話題の「酵素」とは 酵素とは身体の中にある必須のたんぱく質のひとつです。人を含む動物が、摂取した食物を消化・吸収・代謝する際など、体で起こる様々な反応をスムーズにするために酵素が必要になります。 酵素には下記の2種類があります。 体内酵素 体外酵素 「体内酵素」はもとから体にあるもので、「体外酵素」は食べ物などで身体に取り入れます。「体内酵素」には消化器官から分泌される「消化酵素」と、吸収された栄養素を細胞に届ける「代謝酵素」があります。「体外酵素」には食べ物に含まれる酵素である「食物酵素」があります。それぞれの酵素について少し詳細を説明します。 消化酵素 「消化酵素」は食べた物を分解して、体に吸収しやすいようにします。代表的なものはでんぷんを分解する「アミラーゼ」、たんぱく質を分解する「プロテアーゼ」、脂肪を分解する「リパーゼ」などがあります。 代謝酵素 「代謝酵素」は消化酵素以外のもので、吸収された栄養素を体の細胞に届けます。主に血液循環や新陳代謝をよくすると言われています。 食物酵素 「食物酵素」は食べ物に含まれる酵素です。主に体内の消化酵素の節約をしたり、代謝酵素の働きを良くします。生野菜や味噌、納豆などの発酵食品などに含まれています。 健康食品で気をつけるべき薬機法、景表法 健康食品に酵素が含まれているものもありますが、広告などで効果を謳う際は法律違反にならないか注意が必要です。薬機法や景表法の詳細を見ながら気を付けるべき表現などを見ていきましょう。 薬機法とは まずは薬機法から確認していきます。 正式名所は「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」と呼ばれ、「薬機法」「医薬品医療機器等法」など省略して呼ばれることが一般的です。 主に下記の薬品類や医療機器、化粧品などが薬機法の対象になります。 薬機法の対象 医薬品(医療用医薬品、市販薬、血液学的検査薬等) 医薬部外品(うがい薬、殺虫剤、染毛剤、栄養ドリンク等) 化粧品(一般的な化粧品、シャンプー、スキンケア用品等) 医薬機器(ペースメーカー、人工関節、超音波画像診断装置など) 再生医療等製品(心筋の細胞シート等) 出典:厚生労働省 厚生労働省は上記の医薬品や化粧品などの対象物に対して安全性や有効性を確保するために、「開発」「製造」「販売」「流通」「使用」などあらゆる場面で規制が細かく定めています。 (誇大広告等) 第六十六条 何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の名称、製造方法、効能、効果又は性能に関して、明示的であると暗示的であるとを問わず、虚偽又は誇大な記事を広告し、記述し、又は流布してはならない。 2 医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の効能、効果又は性能について、医師その他の者がこれを保証したものと誤解されるおそれがある記事を広告し、記述し、又は流布することは、前項に該当するものとする。 3 何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品に関して堕胎を暗示し、又はわいせつにわたる文書又は図画を用いてはならない。 出典:医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 薬機法では細かい場面ごとの法律が定められており、広告に関しても規制があります。医薬品など扱う場面で製造方法や効果について明示的暗示的に関わらず「虚偽や誇大な表現」は禁止されています。誤認されるような広告も違反にならないように注意すべきでしょう。 (承認前の医薬品、医療機器及び再生医療等製品の広告の禁止) 第六十八条 何人も、第十四条第一項、第二十三条の二の五第一項若しくは第二十三条の二の二十三第一項に規定する医薬品若しくは医療機器又は再生医療等製品であつて、まだ第十四条第一項、第十九条の二第一項、第二十三条の二の五第一項、第二十三条の二の十七第一項、第二十三条の二十五第一項若しくは第二十三条の三十七第一項の承認又は第二十三条の二の二十三第一項の認証を受けていないものについて、その名称、製造方法、効能、効果又は性能に関する広告をしてはならない。 出典:医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 健康食品の場合は基本的には薬機法の対象外となります。 しかし、表現の方法によっては薬機法の対象になる可能性があるので注意が必要でしょう。健康食品の範囲内での表現ならよいのですが「医薬品と思わせるような表現」はNGです。 景表法とは 健康食品の広告を扱うにあたり、景品表も関わってきます。詳細を見ていきましょう。 (目的) 第一条 この法律は、商品及び役務の取引に関連する不当な景品類及び表示による顧客の誘引を防止するため、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれのある行為の制限及び禁止について定めることにより、一般消費者の利益を保護することを目的とする。 出典:不当景品類及び不当表示防止法 景表法は正式名称が「不当景品類及び不当表示防止法」という名前で、不当な誘導などで商品販売の場で顧客が不利益にならないように防止する法律です。景表法では、規制をつくることにより消費者の方が「自主的かつ合理的」に良い商品を選べる環境づくりを目指しています。解決したい悩みにそぐわない商品を買わないためにも、顧客側にとってありがたい規制と言えるでしょう。 <不実証広告規制の概要> 消費者庁は、商品・サービスの効果や性能に優良誤認表示の疑いがある場合、その事業者に表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めることができます。当該資料が提出されない場合、当該表示は不当表示とみなされます。 出典:消費者庁 少しだけ景表法の詳細も見ていきましょう。健康食品の場合、特に注意すべきは「不実証広告規制」です。 健康食品で効果などを謳う際は「合理的な根拠なし」で伝えることはできません。商品のすばらしさを伝えたいがため表現を強くしてしまう場合など、景表法に抵触しないかは特に注意すべきでしょう。 酵素サプリ、ドリンクの広告における注意点 実際に酵素サプリやドリンクを扱っており「広告で効果を伝えたい」という場合はどのようなことに気を付ければよいのでしょうか。ここまでの内容をもとに解説していきます。 酵素サプリ、ドリンクで認められない表現 薬機法の観点でみると下記の表現などは特に気を付けるべきと言えます。実際に活用する際は薬機法違反になってしまう可能性があります。 免疫力が上がる 血液サラサラ 代謝を促進 上記のような身体の機能に影響を与える表現は医薬品的な効果となり、薬機法違反になる可能性があります。扱う際の表現には十分注意すべきでしょう。 酵素サプリ、ドリンクで認められる表現 それではどのような表現であれば法律に触れることなく広告に載せてもよいのでしょうか。実際の例を交えながら確認していきましょう。前述の通り、暗示的・明示的に関わらず「身体の機能に影響を与える」表現は薬機法に抵触してしまいます。そのため抽象的な表現や栄養補給のような医薬品に該当しない表現が求められます。 言い換え表現(参考) ここまでの内容をもとに、酵素サプリやドリンクで扱う場合の広告表現の言い換えを記載します。酵素サプリやドリンクなどを検討されている方はぜひ参考にしてください。 NG:酵素ドリンクで代謝促進 OK:日々の元気に NG:酵素ドリンクで代謝促進 OK:食事でとりにくい成分を まとめ 本記事では健康食品で酵素を広告などで扱う際に気を付けるべき法律について解説しました。 酵素サプリで「代謝促進」などの効果を伝えると法律違反の可能性があります。知らないうちに薬機法や景表法に触れてしまう可能性もあり、酵素の効果を謳う際には表現などを十分に注意すべきと言えるでしょう。健康食品の広告などを扱う際はぜひ今回の内容を参考してみてください。

化粧品のサンプル配布は薬機法で違反になる?

今回は、化粧品をサンプル・プレゼントとして配布する場合の規制について解説していきます。 薬機法とは 「薬機法」とは正式名称「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」で「医薬品医療機器等法」と略されることもあります。2014年の法改正に伴い、薬事法から薬機法に名称が変更されました。 「薬機法」は、どのような広告表現が違反となるのかを、「医薬品等適正広告基準」としてまとめており、厚生労働省が管轄しています。製造、表示、販売、流通、広告、市販後の安全対策などにも関わる法律で、保健衛生上の危害の発生及び拡大の防止・指定薬物の規制・医薬品や医療機器、再生医療等製品の研究開発の促進を目的としています。 薬機法は医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器、再生医療等製品について規制しています。医薬品は病気の診断や予防、治療に用いられるもので、医療用医薬品・一般用医薬品・要指導医薬品に分けられます。 医療用医薬品は、医師の商法により薬剤師のいる薬局で購入できます。一般医薬品は、薬剤師のいる薬局やドラッグストアで購入できる第一類医薬品、薬剤師もしくは登録販売者のいる薬局やドラッグストアで購入できる第二類医薬品、第三類医薬品に分類されます。要指導医薬品は医療用に準じた医薬品です。 リスクが不確かなものや、劇薬などで自由に手に取ることができない場所においてあります。薬剤師から対面で指導を受けて文書で情報提供を受けると購入することができます。医薬部外品は人体に対する作用が緩和なもので、医療機器でないものをいいます。 医薬品と化粧品の間に位置し、有効成分が配合されたもので、成分表示は自主基準です。化粧品は、人体に対する作用が緩和なもので、皮膚や髪、爪の手入れや保護、着色、賦香を目的として用い入れられるものです。 そのサンプルは開発中?開発後販売後? そのサンプルが販売前の物なのか、既に販売されているものなのかによって答えが大きく変わってきます。 まずは開発後、販売後の場合について説明したいと思います。 化粧品サンプルを作るには業許可が必要 化粧品の場合、サンプルを作るには業許可が必要になります。自社で化粧品に関する業許可を持っていない場合は、そもそもサンプルを作って配ることができません。 自分で使う分には勝手に作っても問題ありませんが、作った上で、たとえ無償であっても自分以外の他人に渡す、配るということが法律上で違反になります。 自社で作っていない場合はOEMにて作る場合があると思いますが、その場合は例えサンプルであってもOEMに依頼することになります。 その他、よくある違反例 勝手に小分けする よく見かける違反事例としては、通常商品があって、サンプル用の小さい容器に入った商品がない場合、自社で小さい小分け容器に入れて、サンプルを作るという事例をとにかくよく見かけます。特に展示会に出店用に小分けサンプルを作るという事例です。 これに関しては、自社で業許可を持っていない場合は薬機法違反となります。例え小さいサンプルであっても、依頼しているOEMメーカーに作ってもらう必要があります。 勝手にシール貼り、デコレーションをする こちらもよく見かける例です。 サンプル用に小分けしたサンプルにシールを貼る、正規品にシールを貼ったり、その他セット品を作るなど、いわゆる包装作業と呼ばれる行為をするには、こちらも業許可が必要なため、許可がない場所で勝手に作業をしたサンプル品は薬機法違反となります。 上記同様、OEMメーカーに依頼をする必要があります。 開発中のサンプル配布の規制は? こちらについては、あまりにも情報が少ないため分かっていない部分がありますが、各情報をまとめてみました。 通常医薬品は開発中のものでも申請が必要となりますが、化粧品、医薬部外品に関しては下記の通り原則申請等が不要のため、販売後に様々な薬機法を含む法規制の対象になることが考えられます。 引用: 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律の概要 厚生労働省 サンプルの配り方には注意も必要 では、開発中であれば何でもしてよいのかというとそうではないように思います。 サンプルの場合、何のブランドの何の商品であるかが分かった上で、サンプルのモニターを行った場合は広告になってしまい違反となるようです。 ですので、例えば開発中の化粧水のモニターを募集する場合は「化粧水A」など何の商品か分からないように配慮し、適当な名称をつけてモニター募集をする必要があると思われます。 治験に係る被験者募集の情報提供の取扱いについて 平成11年6月30日 医薬監第65号 各都道府県衛生主管部(局)長宛 厚生省医薬安全局監視指導課長通知 今般、治験を円滑に推進するための検討会の報告書が別添のとおりとりまとめられ、そ の中で、 「薬事法においては、治験薬の商品名を特定しない範囲で治験薬につき情報提供 を行うことは可能であると考えられる。」旨記述がされている。 これは、薬事法(昭和35年法律第145号)に基づく広告の取扱いについて、平成10年9月29日医薬監第148号により、その該当性について示したなかで、治験の実施に当たり被験者を募集する ために情報提供を行う場合であって、治験薬の名称、治験記号等を表示しない場合は、同 通知、「特定医薬品等の商品名等が明らかにされていること」に該当しないことから広告 には該当しないことを踏まえた記述であり、この報告書のとおり、被験者の募集を実施す ることは差し支えないものである。 なお、医療法(昭和23年法律第205号)では医業等に関する広告が規制されており、医療機関 関が行う治験については医業に該当することから、医療機関外に情報提供を行う場合、治験を実 施する医療機関の名称等を掲げることはできないこととされているのでご留意願いたい。 ※ ( )書きの部分は、平成13年1月31日付医薬監麻第50号にて削除 東京都福祉保健局 令和4年度 医薬品等広告講習会 資料 第4章 表示・広告関連通知等 その他注意したいこと 完全にクローズドで行い、モニター治験者のSNS等への投稿は控えてもらう 簡素な秘密保持契約など、情報漏れに注意する 安全性や何か肌トラブルがあった時のことを考え、運営側の連絡先を明記しておく モニター治験者の住所や連絡先等を把握し、いつでも相互連絡を取れるようにしておく サンプルは使い切る、使い終わったら廃棄してもらう、回収するなどの対応 サンプル配布にあたり、このあたりの対応をしていく必要はあるかと思います。 ※今回の情報では、情報が少ないため分かる範囲にて調べました。もし、情報が間違っている、より適切な表現があるなどの場合には、お手数ですが運営担当までご連絡頂ければと思います。 まとめ 薬機法は正式名称「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」で、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器、再生医療等製品についてどのような広告表現が違反となるのかを、「医薬品等適正広告基準」としてまとめており、厚生労働省が管轄しています。 医薬品の無料サンプルを配布する場合は、医薬品の授与にあたるため、薬局の開設もしくは医薬品販売業の許可が必要になります。 業として商品を流通させるかどうかが重要です。 社内研修で自社のサンプルを配布することは可能となります。 業許可取得前に社外へ流出させてしまうと、薬機法違反になる可能性がありますので注意が必要です。

インフルエンサーコスメも薬機法の対象?YouTubeやSNSに注意

SNSの普及により、インフルエンサーという言葉を耳にする機会が増えたのではないでしょうか。インフルエンサーとは、influence(影響・効果)という英語が語源で、世間や人の思考や行動に大きな影力のある人物のことをいいます。 芸能人やモデル、特定の分野の専門家、スポーツ選手、ユーチューバー、インスタグラマーなどのインターネット上で影響力のある方が多いです。 最近では、企業がインフルエンサーと組んで、インフルエンサーが監修した化粧品をプロデュースするケースが増えています。 本記事では、インフルエンサーが監修した化粧品をインフルエンサーコスメと呼びます。インフルエンサーがYouTubeやInstagramなどのSNSで、他社製品と比較するコンテンツを見たことがある方も多いのではないでしょうか? 実は、インフルエンサー自身が他社製品と比較して発信しまうと薬機法違反になってしまうのです。また、「薬機法の都合で言えませんがすごいです」というような、薬機法を逆手に取ったような表現もNGです。 他にもNGとなる表現例はたくさんありますが、基本的には、薬機法で定められた効能効果以外の表現や、医薬品的と誤認するような表現、事実と異なる表現を行わないことが重要です。ここからは、インフルエンサーと組んで商品を販売する企業様向けに、薬機法の注意点を解説いたします。 インフルエンサーコスメとは? YouTubeやInstagram、TwitterなどのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)が普及したことにより、消費者が商品やサービスを購入する際にSNSを参考にする場面が増えました。 消費者のSNSの活用が増えたことを受け、企業がインフルエンサーを起用して商品の情報を効果的に発信していくことが増えました。 インフルエンサーを起用したPR戦略のことをインフルエンサーマーケティングといいます。 代表的な例としては、スキンケア化粧品やコスメがあります。 広告などで「〇〇監修コスメ」「〇〇プロデュースコスメ」など、〇〇の部分にモデルや芸能人、有名なインフルエンサーの名前が入ったものを見かけたことがある方も多いのではないでしょうか? このように、企業とインフルエンサーが組んでプロデュースした商品のことを「インフルエンサーコスメ」といいます。 化粧品の販売で気をつけるべき薬機法 近年、SNSを利用した広告が非常に多くなっている中、特に化粧品業界では、インフルエンサーを起用したWEB広告を使用するケースが多いです。 ここでは、化粧品の販売において気をつけるべき薬機法について説明いたします。薬機法とは、正式名称は「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」で厚生労働省が管轄しています。薬機法の規制対象は、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器、再生医療等製品で、これらの品質、有効性、安全性を確保することなどにより、保健衛生の向上を図ることを目的としています。規制対象となる化粧品の具体的な商品としては、一般的な化粧品・シャンプー・スキンケアなどの、身体を清潔にして美化するものがあります。 薬機法第2条3項により化粧品は下記のように定義されています。 この法律で「化粧品」とは、人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌ぼうを変え、又は皮膚若しくは毛髪を健やかに保つために、身体に塗擦、散布その他これらに類似する方法で使用されることが目的とされている物で、人体に対する作用が緩和なものをいう。ただし、これらの使用目的のほかに、第一項第二号又は第三号に規定する用途に使用されることも併せて目的とされている物及び医薬部外品を除く。 *引用元:**昭和三十五年法律第百四十五号 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律*厚生労働省 一般の化粧品で、医療品と同等の効果を謳うことは認められていません。一般化粧品で表現できる効能、効果は、薬機法で定められており、それを超えた表現をすることは、規制の対象となる恐れがあるため、注意が必要です。 広告を作成する際は、「化粧品等の適正広告ガイドライン」に定められた56項目の表現を参考にして作成すると良いでしょう。 【化粧品等の適正広告ガイドライン】 (1)頭皮、毛髪を清浄にする。 (2)香りにより毛髪、頭皮の不快臭を抑える。 (3)頭皮、毛髪をすこやかに保つ。 (4)毛髪にはり、こしを与える。 (5)頭皮、毛髪にうるおいを与える。 (6)頭皮、毛髪のうるおいを保つ。 (7)毛髪をしなやかにする。 (8)クシどおりをよくする。 (9)毛髪のつやを保つ。 (10)毛髪につやを与える。 (11)フケ、カユミがとれる。 (12)フケ、カユミを抑える。 (13)毛髪の水分、油分を補い保つ。 (14)裂毛、切毛、枝毛を防ぐ。 (15)髪型を整え、保持する。 (16)毛髪の帯電を防止する。 (17)(汚れをおとすことにより)皮膚を清浄にする。 (18)(洗浄により)ニキビ、アセモを防ぐ(洗顔料)。 (19)肌を整える。 (20)肌のキメを整える。 (21)皮膚をすこやかに保つ。 (22)肌荒れを防ぐ。 (23)肌をひきしめる。 (24)皮膚にうるおいを与える。 (25)皮膚の水分、油分を補い保つ。 (26)皮膚の柔軟性を保つ。 (27)皮膚を保護する。 (28)皮膚の乾燥を防ぐ。 (29)肌を柔らげる。 (30)肌にはりを与える。 (31)肌にツヤを与える。 (32)肌を滑らかにする。 (33)ひげを剃りやすくする。 (34)ひがそり後の肌を整える。 (35)あせもを防ぐ(打粉)。 (36)日やけを防ぐ。 (37)日やけによるシミ、ソバカスを防ぐ。 (38)芳香を与える。 (39)爪を保護する。 (40)爪をすこやかに保つ。 (41)爪にうるおいを与える。 (42)口唇の荒れを防ぐ。 (43)口唇のキメを整える。 (44)口唇にうるおいを与える。 (45)口唇をすこやかにする。 (46)口唇を保護する。口唇の乾燥を防ぐ。 (47)口唇の乾燥によるカサツキを防ぐ。 (48)口唇を滑らかにする。 (49)ムシ歯を防ぐ(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)。 (50)歯を白くする(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)。 (51)歯垢を除去する(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)。 (52)口中を浄化する(歯みがき類)。 (53)口臭を防ぐ(歯みがき類)。 (54)歯のやにを取る(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)。 (55)歯石の沈着を防ぐ(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)。 (56)乾燥による小ジワを目立たなくする。 注1)例えば、「補い保つ」は「補う」あるいは「保つ」との効能でも可とする。 注2)「皮膚」と「肌」の使い分けは可とする。 注3)( )内は、効能には含めないが、使用形態から考慮して、限定するもので ある。 引用:化粧品の効能の範囲の改正について|厚生労働省 薬機法には違反行為の抑止を図る目的で課徴金制度も設けられており、違反すると売上額に応じて課せられます。虚偽・誇大広告をしないように注意しましょう。 YouTubeやSNS、ライブ配信での発言にも注意 最近では雑誌や新聞、Web広告以外にも、YouTubeやSNS、ライブ配信などでインフルエンサーが商品の紹介をする機会が増えてきました。YouTubeやSNS、ライブ配信で化粧品について発言する際に、薬事法は関係するのでしょうか?YouTubeやSNS、ライブ配信で情報発信するインフルエンサーも薬機法の対象となります。 薬機法では規制対象が何人も、となっているため、インフルエンサーが情報を発信する場合も薬機法を意識する必要があります。 第六十六条 何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の名称、製造方法、効能、効果又は性能に関して、明示的であると暗示的であるとを問わず、虚偽又は誇大な記事を広告し、記述し、又は流布してはならない。 2 医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の効能、効果又は性能について、医師その他の者がこれを保証したものと誤解されるおそれがある記事を広告し、記述し、又は流布することは、前項に該当するものとする。 3 何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品に関して堕胎を暗示し、又はわいせつにわたる文書又は図画を用いてはならない。 引用:厚生労働省「医薬品等の広告規制について」 例えば、一般の化粧品であるにもかかわらず、医薬品のように治療効果があると発信した場合は薬機法違反になる可能性があります。 こんな表現に要注意 インフルエンサーがSNSなどで化粧品について情報配信する場合も、薬機法に気をつけて情報発信しなければなりません。 他の広告で表現をする際と同様に、一般化粧品において下記のような表現はNGです。 ・この美容液を使うと肌が白くなります ・この化粧水をつけると、シミが出来にくくなります ・毛穴が小さくなります ・くすみがなくなります ファンデーションなどによるメーキャップ効果で、肌を明るい印象にするという表現は可能になります。化粧品の効果で肌が白くなるという表現や、シミやソバカスを予防する表現は、医薬品的な効能効果とみなされて、薬機法違反になる可能性が高いので気をつけましょう。 他社との比較広告 他社と比較するような広告を見たことがあるかと思いますが、化粧品において他社比較することは、薬機法で規制されています。 業界基準である化粧品適正広告ガイドラインでも製品の比較広告を行う場合は、自社製品の範囲で行い、その対象製品の名称を明示した場合に限定し、明示的であると暗示的であるかを問わず、他社製品との比較広告は行わないことと規制されています。 化粧品においては他社製品との比較をすることができず、自社製品しか比較をすることができません。他の業界で特定の会社の名前をあげて比較したり、A社、B社などと表示したりする広告表現もできません。漠然と比較する場合も表現が制限されていますので注意が必要です。 また、化粧品や医薬部外品においては他社製品の誹謗中傷をすることも禁止されています。 9 他社の製品の誹謗広告の制限医薬品等の品質、効能効果、安全性その他について、他社の製品を誹謗するような広告を行ってはならない 引用 :厚生労働省「医薬品等適正広告基準の改正について」 下記は他社製品の誹謗広告に抵触する表現例です。 ①他社の製品の品質等について実際のものより悪く表現する場合 例:「他社の口紅は流行おくれのものばかりである。」 ②他社の製品の内容について事実を表現した場合 例:「どこでもまだ××式製造方法です。」” 引用:厚生労働省「医薬品等適正広告基準の解説及び留意事項等」 他社製品と比べた表現をしている比較広告に関して、注意喚起をしており、製品同士の比較広告を行う場合は、自社商品の範囲で、その対照製品の名称をしっかり明示する場合に限定しています。 製品同士の比較広告を行う場合は、自社製品の範囲で、その対照製品の名称を明示する場合に限定し、明示的、暗示的を問わず他社製品との比較広告は行わないこと。この場合でも説明不足にならないよう十分に注意すること。 引用:厚生労働省「医薬品等適正広告基準の解説及び留意事項等」 「薬機法の関係で言えない」もNG 薬機法で規制されて化粧品の効果、効能についてオーバーな表現ができなくなった影響で、薬機法の規制を逆手に取った表現をする方も出てきています。「薬機法の関係で言えませんが、この商品はすごいです」といった表現です。薬機法では、人への効能効果を謳えないという決まりがあり、商品の効果に対して、消費者に誤解を与える表現はできないので、「薬機法の関係で言えない」という表現はできません。 まとめ 最近では、YouTubeやInstagram、Twitterなどでインフルエンサーが化粧品についてPRの情報発信をする場面が増えてきました。 それに伴い、インフルエンサーが企業と組んで化粧品をプロデュースする機会も多くなっています。 インフルエンサーが監修したコスメのことを「インフルエンサーコスメ」といいますが、 インフルエンサーコスメのPRを、SNSなどで情報発信する場合も薬機法に注意して表現する必要があります。 一般化粧品の効能効果について表現する場合は、「化粧品適正広告ガイドライン」で定められている56項目を参考にして情報発信する必要があるでしょう。 インフルエンサーがYouTubeやInstagramなどでライブ配信する場合も、薬機法の規制対象になります。 また、他社商品との比較や誹謗中傷することも認められていません。 「薬機法の関係で言えないが、すごい商品です」というニュアンスの表現もNGなので注意が必要です。 情報発信をする際に、気が付かないうちに薬機法違反にならないように、常に薬機法を意識すると良いでしょう。

「限定」「非売品」の注意点 化粧品や健康食品に関する景品表示法

期間限定キャンペーンでは、お得さを伝えるための「二重価格表示」が認められていますが、ルールが多いので気をつけなければいけません。景品については、商品・サービスにつけられる限度額が決まっているので注意が必要です。 この記事では、期間限定キャンペーンの注意点と非売品を景品とする時の注意点について、景品表示法の観点から詳しく解説しています。期間限定のキャンペーンや、非売品を景品にする際の参考にしてみてください。 景品表示法とは? 景品表示法とは、正式名称を「不当景品類及び不当表示防止法」といい、不当な表示や景品を取り締まる法律です。実際の商品よりも良く見せるような広告や、得をすると思わせる過大な景品を規制し、消費者が良くない商品やサービスを購入することを防ぎます。 景品表示法の規制対象となる「表示」は、商品やサービスに関わる表示・広告全般です。容器や包装、ポスターやチラシ、インターネットの広告だけでなく、実演なども含まれます。 景品表示法に違反した場合でも、表示や広告が問題なので、商品やサービスの販売停止が命じられることはありません。広告や表示の取りやめや商品の返品を受け付けるなどの措置命令が出されます。 期間限定キャンペーンの注意点 期間限定キャンペーンについて、景表法上で関わってくるのは「二重価格表示」です。 消費者庁による「不当な価格表示についての景品表示法上の考え方」では、以下のように記載されています。 1 二重価格表示についての基本的考え方 二重価格表示は、事業者が自己の販売価格に当該販売価格よりも高い他の価格(以下「比較対照価格」という。)を併記して表示するものであり、その内容が適正な場合には、一般消費者の適正な商品選択と事業者間の価格競争の促進に資する面がある。しかし、次のように、二重価格表示において、販売価格の安さを強調するために用いられた比較対照価格の内容について適正な表示が行われていない場合には、一般消費者に販売価格が安いとの誤認を与え、不当表示に該当するおそれがある。 (不当な価格表示についての景品表示法上の考え方) 二重価格表示は、内容が適正なら使用可能です。 期間限定でキャンペーンを行う場合には、キャンペーンとして表示する価格の比較対象を過去の販売価格とするか、将来の販売価格とするかで対応が違ってきます。 過去の販売価格を比較対象とする場合 今まで販売していた商品やサービスに対して、期間限定キャンぺーンで価格を引き下げる場合には、過去の販売価格の表示が可能です。 ただし、表示された過去の販売価格を見た消費者は「今までずっとこの価格で販売されていた」と認識します。そのため、表示している過去の販売価格で販売していた期間に限定性があるなら、いつの時点でどの程度の期間販売されていたのかを表示しなければなりません。過去の販売価格で販売されていた期間は、連続している必要はありませんが、過去の販売価格として認められるためには条件があります。 以下の場合は、過去の販売価格として認められます。 キャンペーン開始前の8週間のうち、半分以上販売されていた価格 キャンペーン前の販売期間が8週間未満の場合、その期間全部で販売されていた価格 以下の場合は、過去の販売価格として認められません。 販売期間が2週間未満 最後に表示したい価格で販売した日から、2週間経っている 購入実績が無くても販売されていれば販売価格として認められますが、気づかれない場所で販売されていた場合は実績作りとみなされ、販売期間に含めることはできません。過去の販売価格を比較対象とする場合には、以下のような表示が不当表示となります。 5,000円で販売していたのに、7,500円で販売していたと表示する 販売していない商品を、実際に販売していたように表示する 3日間しか販売していなかった価格を表示する いつからいつまで販売していた価格なのか書いていない 違う商品の価格を表示している 将来の販売価格を比較対象とする場合 これから販売する商品やサービスに対してキャンペーンを行う場合には、将来の販売価格を比較対象とすることが可能です。 ただし、以下のような場合は不当表示となります。 キャンペーンが終わっても、表示していた「将来の販売価格」で実際に販売しない場合。 将来の販売価格での販売が、短期間のみ。 キャンペーンを延長するときは キャンペーンは、開催できる期間が決められています。 過去価格と比較したキャンペーン:割引キャンペーンは最長4週間まで 将来価格と比較したキャンペーン:キャンペーン期間は明確に決められていない これから販売を開始する商品やサービスにおいて、将来価格と比較したキャンペーンを行う場合は、延長することは可能です。 ただし、いつまで経ってもキャンペーン後の価格にならない場合は、不当表示とみなされる可能性があります。期間が決められていなくても、最初に決めた期間でキャンペーンを終え、通常価格での販売を始めるようにしましょう。キャンペーンを終えてから、再度キャンペーンを開催することは可能です。 ただし、過去の販売価格と比較するキャンペーンとなるので、以下の条件に当てはまる必要があります。 前回のキャンペーンから2週間空いており、キャンペーンまでの期間は通常価格で提供していること。 再キャンペーンは無いと消費者が認識する表示をしていないこと。 「今だけ」「期間限定」などの表示をしている場合は、同じような内容のキャンぺーンを行うことは厳しいでしょう。 非売品を景品にできる? 非売品は、景品として提供することができます。景品とは、商品・サービスに添えて消費者に渡す「おまけ」です。非売品を景品にできるかどうかは、非売品を景品としてつけたい商品・サービスの価格と非売品の価格が関係します。 景品については、景表法の景品規制の対象です。総付景品の限度額は、次のように定められています。 商品価格が1,000円未満:景品の最高額は200円 商品価格が1,000円以上:景品の最高額は商品価格の2割 ただし、非売品を景品とする場合は、景品の価格がはっきりとわかりません。消費者庁の「景品類の価額の算定基準について 」では、以下のように定められています。 (2) 景品類と同じものが市販されていない場合は、景品類を提供する者がそれを入手した価格、類似品の市価等を勘案して、景品類の提供を受ける者が、それを通常購入することとしたときの価格を算定し、その価格による。 (景品類の価額の算定基準について) 自社製品ならば、作る時にかかるコストを考えて、販売するならいくらになるかを踏まえて価格を決めます。 ちなみに、「〇〇がついて1,500円!」など、商品やサービスの価格に非売品を含めている場合は景品とみなされません。 商品・サービスの価格に非売品が含まれていると読み取れる場合は、以下のように定められています。 「商品・サービスの価格-非売品の価格>商品・サービスの原価」 景品にする場合とは計算方法が違うので注意しましょう。 まとめ 期間限定キャンペーンを行う際には、内容が適正なものであれば二重価格表示を使用できます。今まで販売していた商品の場合は、キャンペーン価格の比較対象は過去の販売価格です。新商品のキャンペーンでは、将来の販売価格が比較対象となります。 非売品を景品にしたい場合、まずは景品としての価額を算出します。景品の最高額を超えなかった場合は、景品として添えることが可能です。景表法の内容を頭に入れて、期間限定キャンペーンの内容や、非売品の取り扱いを決めていきましょう。

健康食品会社の社員がSNS・YouTubeで情報発信するときの注意点

SNSやYouTubeはインフルエンサーの商品レビューの場とされていましたが、最近では健康食品会社の社員が自社や他社の製品の情報発信する機会も多くなっています。 ただ、会社の知らないところで社員が法律やガイドラインに違反した内容を発信してしまうといったトラブルも起きているため、SNSやYouTubeの運用には注意が必要です。 本記事では、健康食品会社の社員が、SNSやYouTubeで自社または他社製品の紹介をする際の注意点についてご紹介します。健康食品メーカーや健康食品の広告会社に勤めている方は十分注意しましょう。 SNS・YouTubeで個人が発信しやすい現代 SNSやYouTubeでサプリメントの感想やおすすめなどの投稿を行う人は年々増加しています。近年では、サプリメントなどの健康食品会社の社員が会社や個人のアカウントで自社製品の情報を発信するといった宣伝戦略を行うことも増えてきました。 しかし、健康食品会社の社員がSNSやYouTubeで薬機法に抵触する表現などの不適切な内容を投稿してトラブルとなった事例も報告されています。 健康食品の範囲を超えた効果効能の表現はNG サプリメントを含めた健康食品の情報をSNSやYouTubeで発信するときは、事実と異なる効果があるような内容は健康増進法に抵触するため注意が必要です。 何人も、食品として販売に供する物に関して広告その他の表示をするときは、健康の保持増進の効果その他内閣府令で定める事項((中略)「健康保持増進効果等」という。)について、著しく事実に相違する表示をし、又は著しく人を誤認させるような表示をしてはならない (健康増進法第65条より引用) なお、法律が定める「健康保持増進効果等」の具体例としては次のようなワードが挙げられます。これらのワードを健康食品の情報として発信しないよう気を付けましょう。 疾病の治療又は予防を目的とする効果 例:「糖尿病、高血圧、動脈硬化の人に」、「末期ガンが治る」、「虫歯にならない」、「生活習慣病予防」、「骨粗しょう症予防」、「アレルギー症状を緩和する」、「インフルエンザ、コロナウイルスの予防に」 身体の組織機能の一般的増強、増進を主たる目的とする効果 例:「疲労回復」、「強精(強性)強壮」、「体力増強」、「食欲増進」、「新陳代謝を盛んにする」、「老化防止」、「若返り」、「アンチエイジング」、「免疫機能の向上」、「免疫力を高める」、「疾病に対する治癒力を増強します」、「集中力を高める」、「脂肪燃焼を促進!」、「細胞の活性化」、「治癒力が増す」、「○○○は、活性酸素除去酵素を増加させます」、「歩行能力改善」 特定の保健の用途に適する旨の効果 例:「本品はおなかの調子を整えます」、「この製品は血圧が高めの方に適する」、「コレステロールの吸収を抑える」、「食後の血中中性脂肪の上昇を抑える」、「体脂肪を減らすのを助ける」、「本品は骨密度を高める働きのある○○○(成分名)を含んでおり、骨の健康が気になる方に適する」、「本品には○○○(成分名)が含まれます。○○○(成分名)には食事の脂肪や糖分の吸収を抑える機能があることが報告されています。」 栄養成分の効果 例:「カルシウムは、骨や歯の形成に必要な栄養素です」、「ビタミンDは、腸管でのカルシウムの吸収を促進し、骨の形成を助ける栄養素です」 (健康食品に関する景品表示法及び健康増進法上の留意事項についてより引用) 広告と感想の違い 健康食品会社の社員が健康食品について発信することは、利害関係があると考えられることから「広告」と判断される場合があります。逆に、影響力のない人が健康食品についてSNSで発信することはその製品の「感想」と捉えられるでしょう。 また、健康食品の体験談や「個人の感想です」といった表示も、消費者にその製品の効果や安全性の保証をしているとして不適切な広告と判断されます。 実際に商品を摂取した者の体験談を広告等において使用することが、直ちに虚偽誇大表示等に当たるものではない。 しかし、体験談を不適切に使用することにより、一般消費者に誤認される表示をする場合には、その表示は虚偽誇大表示等に当たるおそれがある。 また、「個人の感想です」、「効果を保証するものではありません」、「軽い運動を併用した結果です」等の表示をしたとしても、虚偽誇大表示等に当たるか否かの判断に影響を与えるものではなく、本件商品に含まれる成分の効果を強調する表示や、体験談等を含む表示内容全体から、当該商品に健康保持増進効果等があるものと一般消費者に認識されるにもかかわらず、実際にはそのような効果がない場合には、その表示は虚偽誇大表示等に当たる。 (健康食品に関する景品表示法及び健康増進法上の留意事項についてより引用) ただし、サプリメントや健康食品の使用感を説明する場合はSNSやYouTubeへの投稿が認められています。 健康食品の使用感の具体例としては、次のようなワードが考えられます。 飲みやすい のどごしがいい 美味しい サラサラ 香りがいい 健康食品会社の社員の製品について感想を投稿する場合は、一般の人より影響力が大きいと考えられます。そのため、使用感に関しても過度な内容は避けましょう。 会社名を伏せればOK? 健康食品会社の社員が、会社名を伏せて商品紹介を行う場合でも、他社製品の誹謗中傷や他社と比べた内容を投稿することは不適切とされています。 また、企業によっては自社の従業員であることを伏せて商品の紹介をすることを禁止している場合もあるため、入社時のルールや就業規則について確認しておきましょう。 また、他社の誹謗中傷や他社製品の比較広告は、暗示的な内容でも法律やガイドラインに違反する恐れがあります。他社名を伏せてA社、B社などの形で自社製品と比較した内容も投稿しない方が無難でしょう。 “ステマ”と見做される可能性も 社員が会社名を伏せて自社製品を宣伝するなどの行為は「ステマ」と判断されて非難やネット炎上の原因になる可能性があります。 ステマ(ステルスマーケティング)とは、SNSやYouTubeなどによって消費者に宣伝だと悟られないように宣伝するマーケティング手法です。 ステルスマーケティングは、中立的な立場での批評を装ったり、当の商品と直接の利害関係がないファンの感想を装ったりして行われる。商品の特長の紹介や、評価システム上の評価をつり上げるなどの行為により、多くのユーザーの目に触れさせ、またユーザーの商品に対する印象を上げることが主な目的とされる。 インターネット上では、ショッピングサイトのユーザー評価の投稿欄や、ブログ上の体験記、口コミ情報サイトなどがステルスマーケティングに利用されやすい。有名人などがブログでお気に入りの商品を紹介する記事の中にも、ステルスマーケティングに該当する例があるとされる。 ステルスマーケティングを行うことで、バイラルマーケティングやバズマーケティングを意図的に引き起こすことが期待できる。ステルスマーケティングはそれが宣伝であることを意図的に隠すやり方であり、一般的にはモラルに反するとされる。ステルスマーケティングを行っていることが発覚した場合、非難の対象となる場合が多い。 (Weblio辞書|ステルスマーケティングより引用) ステマは問題のある投稿として非難やネット炎上が起こりやすいといわれています。 ネット炎上は会社の評判に直結するため、問題とされやすい行為は未然に防ぐことが大切です。また、炎上後の誠意ある対応も会社のイメージを守るために不可欠です。 まとめ 最近ではSNSやYouTubeで発信する人が多くなりました。健康食品会社の社員がSNSやYouTubeを使う場合は、会社か個人のアカウントかは関係なく、その製品について事実と異なる効果効能や過剰な表現は法律やガイドラインに違反にあたります。 ネット炎上は会社のイメージダウンに直結します。SNSやYouTubeを運用する際は、薬機法やガイドラインに違反する内容を投稿しないよう、十分注意しましょう。

ギフティングは広告?SNSとステルスマーケティングの点でも要注意 薬機法解説

ギフティングとは? ギフティングとは、自社の商品のイメージに合ったインフルエンサーや芸能人、影響力のある方に商品を無償で送付し、使用していただき、感想や魅力をSNSやYoutubeで情報発信してもらうことを言います。 通常の広告とは異なり、報酬は発生しません。 また、報酬が発生しないため、必ずしも情報を発信もらえるとは限らず、またもし情報を発信してもらえたとしても、よい内容であるとは限りません。 内容をコントロールできないのです。 ギフティングは広告?PR表記は必要?薬機法との関連性 行ったギフティングが広告になるかどうかは、メーカーや広告代理店などの依頼主と、インフルエンサーや芸能人の間で広告に関する合意があるかどうかで決まります。 口コミを書いてもらうことを条件に商品を無償で送付している場合、広告という認識になります。 反対に、無作為に送付している場合は広告に当たりません。 しかし、もしハッシュタグを指定したり、広告に入れるテキストをメーカーや広告代理店などの依頼主が指定した場合、薬機法や景表法に抵触する可能性があります。 報酬が発生する場合もしない場合も、案件やPRであることは必ず明記しなくてはなりません。 ギフティングに関する違反例 ギフティングであっても薬機法は守らなくてはなりません。 以下のような表現に気を付けましょう。 ・シワがなくなる。 ・ハリが出る。 ・抜け毛が減る。 ・髪が増える。 ・細胞が活性化される。 ・色が白くなる。 ・シミがなくなる。 ・肌荒れを治す。 などが違反の例となります。 また、注釈を記載せずに ・肌の奥まで届く。 と記載することも薬機法で違法とされています。 そもそも化粧品は、薬機法で 人体に対する作用が緩和なもので、皮膚、髪、爪の手入れや保護、着色、賦香を目的として用いられるもの。 と分類されており、治す、なくなる、などと断言することはできません。 言い換え表現(参考) ・シワがなくなる。 ↓ シワの原因は真皮にあります。 薬機法では、化粧品が浸透し、影響を与えることができるのは角質層までとされており、シワをなくす、といった表現はできません。 そのため、 ・シワを予防する。 ・なめらかな肌に導く。 などに言い替えが可能です。 ・ハリが出る。 ↓ こちらもシワと同じく原因は真皮にあります。 薬機法では、化粧品が浸透し、影響を与えることができるのは角質層までとされており、ハリがでるという表現はできません。 ・みずみずしい肌に導く。 ・うるおいで満ちた肌に導く。 などに言い替えることで、読んだ方にハリのある肌をイメージしていただくことができます。 ・抜け毛が減る。 ↓ ・抜け毛を防ぐ。 ・頭皮を清潔に保つ。 などに言い替えが可能です。 ・髪が増える。 ↓ こちらも ・抜け毛を防ぐ。 ・頭皮を清潔に保つ。 などに言い替えが可能です。 ・細胞が活性化される。 ↓ 薬機法では、細胞について言及することは禁止されています。そこで、 ・浸透する※ ※角質層まで という表現ができるでしょう。 ・色が白くなる。 ↓ あくまで作用が緩和ということが前提にある化粧品ですから、色が白くなるという言い方はできません。 そこで、 ・シミを防ぐ。 ・ターンオーバーをサポートする。 といった表現をすることで美白を連想させることができます。 ・シミがなくなる。 ↓ こちらも色が白くなるという表現と同様、あくまで作用が緩和ということが前提にある化粧品ですから、シミがなくなるという表現は禁じられています。 そこで、 ・シミの生成を抑制する。 ・シミを防ぐ。 という表現が可能となります。 例外として、医薬部外品の認証を得ている場合、美白という表現を使用することができます。 ビタミンC誘導体やトラネキサム酸などで美白の有効成分として認証を得ている商品であれば可能な表現です。 ・肌荒れを治す。 ↓ 化粧品に治す、という表現は使用できません。 ・肌を健やかに保つ、という言い替えが適切ではないでしょうか。 こちらも例外として、医薬部外品の認証を得ている場合、炎症を抑えるという表現が可能となります。 グリチルリチン酸ジカリウムなどで抗炎症の認証を得ている場合は使用可能な表現です。 薬機法の他、PR案件であることを明記しないことは、有償の場合も無償の場合も違法となります。 気をつけたいギフティング。うまく運用する方法は? 有償ギフティングと無償ギフティングの使い分け フォロワーが非常に多い場合や、影響力が高い、またフォロワーと商品との親和性が非常に高いことが予想される場合には、有償ギフティングとして依頼することを検討してもようでしょう。 有償ギフティングの最も大きなメリットは、投稿内容のコントロールができることです。 投稿内容やハッシュタグを指定することができるため、必ず伝えたい内容を情報発信してもらうことができます。 反対にフォロワーがあまり多くない場合や、影響力や親和性がどの程度かわからない場合は無償ギフティングで依頼をするとよいでしょう。 無償ギフティングは情報発信をしてもらえるのかすら定かではありませんが、商品を提供する以外に金銭が発生しないため、ある程度の件数を依頼することができます。 有償ギフティングの際のキーワード指定 薬機法に抵触しない範囲で、どのようなワードで流入しているのかなど、公式HPへ流入してくる方の情報を活かすこともできますし、ハッシュタグを統一することができます。 流入ワードからキーワードを指定することは、多くの世代に商品情報を発信することが可能になるきっかけにもなります。 昨今、同様のキーワードで検索されていたとしても、使用するツールがwebなのか、SNSなのか、SNSの中でもどのSNSなのか、Youtubeなのか、世代で異なるからです。 まとめ ギフティングの場合でも、薬機法の規制は適用されます。 インフルエンサーや芸能人が発信した内容によっては企業側が罰せられる可能性もありますので、無償ギフティング、有償ギフティングをどんな方に依頼するのか、過去の投稿やコミュニケーションの状況から見極めましょう。 有償ギフティングで多くの方に依頼をすることは、企業やブランドの状況によっては難しい場合もあります。 しかし、複数の世代に商品やブランドの情報発信を行う上で重要なきっかけとなる可能性もありますから、上手に使い分けましょう。

口頭でも違反になる?化粧品店舗・コスメカウンターの薬機法

口頭でも違反になる?化粧品店舗・コスメカウンターの薬機法 化粧品販売における口頭での広告活動も、薬機法違反となるのでしょうか。 化粧品を販売している店舗やコスメカウンターでは、ディスプレイに使われる広告だけでなく、口頭でも広告活動が行われています。 広告と聞くと、文字で表現したものが規制されるイメージがありますが、紙やWebにおける広告表現だけでなく口頭での広告表現も注意が必要です。 この記事では、化粧品販売の口頭における広告活動について、薬機法を基に解説しています。 口頭で化粧品を販売する際に、薬機法違反にならないセールスをしたい人は、ぜひ参考にしてみてください。 店舗・コスメカウンターでのセールスとは 化粧品店舗やコスメカウンターでは、お客様の商品やサービスの購入をサポートするためにセールスが行われます。 セールスとは、商品やサービスをお客様のニーズに合わせて提案し、売ることです。 店員がお客様に対して商品の説明をし、商品を買ってもらうことだけが、セールスではありません。 店頭のポップやキャンペーンの告知、商品資料、サービスメニューなど、文字として書かれた広告でもセールスが行われています。 食料品や日用品を扱う店舗の場合、商品に関するセールスは、文章による広告がほとんどです。 棚に並んである商品をお客様が中心となって選び、購入します。 化粧品の広告については、薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)で規制されています。 薬機法で広告に関わる部分は、以下の通りです。 (誇大広告等) 第六十六条 何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の名称、製造方法、効能、効果又は性能に関して、明示的であると暗示的であるとを問わず、虚偽又は誇大な記事を広告し、記述し、又は流布してはならない。 2 医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の効能、効果又は性能について、医師その他の者がこれを保証したものと誤解されるおそれがある記事を広告し、記述し、又は流布することは、前項に該当するものとする。 出典:医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 化粧品の広告では虚偽・誇大広告が禁止されているので、ポップや資料などのディスプレイに使われる物の表示は、薬機法違反とならないように注意が必要です。 化粧品の場合は、並べられた商品の購入もできますが、コスメカウンターでBA(ビューティアドバイザー)を通して商品やサービスの購入もできます。 カウンターセールスは、店員によるセールスが中心となる販売方法です。 カウンターセールスでは、お客様が商品やサービスに対してある程度知っている状態で、店員を通して購入するために店舗を訪れます。 店頭の告知やキャンペーンを作る人は、薬機法違反とならないように広告を作成しますが、カウンターセールスを行うBA(ビューティアドバイザー)も、薬機法に注意しなくてはいけないのでしょうか。 広告の定義には「口頭」も含まれる 広告と聞くと、印刷物やWeb上の広告が思い浮かびますが、TVや店舗における口頭表示も広告です。 「事例でわかる景品表示法 不当景品類及び不当表示防止法 ガイドブック」では、表示について以下の通り記載されています。 顧客を誘引するための手段として、事業者が自己の供給する商品・サービスの品質、規格、その他の内容や価格等の取引条件について、消費者に知らせる広告や表示全般を指します。 表示の例 チラシ・パンフレット、カタログ ダイレクトメール、ファクシミリ広告 新聞、雑誌、出版物、テレビ・ラジオCM セールストーク ( 訪問・電話) ディスプレイ( 陳列)、実演広告 ポスター、看板 インターネット上の広告、メール 容器、パッケージ、ラベル 出典:事例でわかる景品表示法 不当景品類及び不当表示防止法 ガイドブック 広告や表示の例として、セールストークやディスプレイ、実演広告が挙げられていることから、コスメカウンターでの口頭によるカウンターセールスも広告としてみなされます。 化粧品店舗におけるディスプレイ広告や資料でも、カウンターセールスでも、化粧品のセールスを行うならば薬機法や景表法を意識することが大切です。 薬機法違反の例 化粧品の広告に使用できる効果効能の表現は、56個に限られています。 「医薬品等適正広告基準の解説及び留意事項等について」で使用が認められている56の表現の中でも、スキンケア用品に関係する表現は以下の通りです。 化粧品の効能の範囲 (17)(汚れをおとすことにより)皮膚を清浄にする。 (18)(洗浄により)ニキビ、アセモを防ぐ(洗顔料)。 (19)肌を整える。 (20)肌のキメを整える。 (21)皮膚をすこやかに保つ。 (22)肌荒れを防ぐ。 (23)肌をひきしめる。 (24)皮膚にうるおいを与える。 (25)皮膚の水分、油分を補い保つ。 (26)皮膚の柔軟性を保つ。 (27)皮膚を保護する。 (28)皮膚の乾燥を防ぐ。 (29)肌を柔らげる。 (30)肌にはりを与える。 (31)肌にツヤを与える。 (32)肌を滑らかにする。 出典:医薬品等適正広告基準の解説及び留意事項等について 化粧品は医薬品ではないので、「消す」「無くす」などの医薬品的な治療表現は使用できません。 医薬品的な効果効能を謳うことは、薬機法違反となります。 シミに関しては、「日やけによるシミ、ソバカスを防ぐ。」という効果は認められていますが、スキンケア用品でシミが消えるなどの表現はできません。 (2) 認められない表現の範囲と具体例 a)メーキャップ効果である旨が明確でなく、誤認を与える表現 ・美白パウダーでシミ、ソバカスが消えてなくなる ( メーキャップ効果の表現をこえて治療的な効能との誤認を与える場合) 出典:化粧品等の適正広告ガイドライン 商品を販売しているスタッフが「私もこれを使っていて、シミが薄くなりました」などの表現を使うことも、もちろん薬機法違反です。 スタッフの体験談や個人の感想であっても、セールストークは口頭表示。化粧品に関わる表示や広告で、56の効果効能以外の表現は使用できません。 シミについては、メーキャップ効果で隠す表現は使用可能です。 薬用化粧品・一般化粧品のメーキャップ効果に基づく美白表現 (1) 認められる表現の範囲と具体例 a)メーキャップ効果により肌を白く見せる、またはしみを隠す旨の表現 ・シミ、ソバカスをきれいに隠し、お肌を白くみせてくれます ・お肌のシミを見えにくくカバーします 出典:化粧品等の適正広告ガイドライン 薬用化粧品の場合は、承認されている効果効能を表現できますが、組み合わせる言葉が決まっているしばり表現もあります。 口頭表示であったとしても、虚偽・誇大広告は薬機法違反となるので注意しましょう。 まとめ 化粧品の広告は、薬機法で虚偽・誇大広告が禁止されています。 化粧品を店頭で販売する際には、文字による広告表示だけでなく、口頭での説明も薬機法の規制対象となるので注意が必要です。 コスメカウンターでカウンターセールスを行う場合も、薬機法で使用が認められている56の表現を用いるようにしましょう。 化粧品に分類されるスキンケア用品で、シミや毛穴が「消える」「無くなる」などの医薬品的な効果効能の表現はできません。 化粧品についての説明だけでなく、体験談も規制の対象となります。 化粧品の店舗やコスメカウンターに立つ時は、薬機法や景表法を頭に入れておきましょう。

美容室とサロンの違いとは?

美容室とは 美容室の定義 美容師法で以下の通り定められているのが美容室(美容院)です。 ・美容の業を行うために設けられた施設。 ・パーマネントウエーブ、結髪、化粧等の方法により、容姿を美しくすること。 よく混同されてしまう理容室にはどのような定義があるのでしょうか。 理容室の定義 理容室は以下のように定義されています。 ・理容の業を行うために設けられた施設。 ・髪の刈込、顔そり等の方法により容姿を整えること。 美容室と理容室の違い もともと美容室は女性が利用することを前提に定義しており、パーマをかけることができます。 理容室は男性が利用することを前提に定義されており、顔剃りを行うことができます。 そのため、美容室では顔剃りを行うことができず、理容室ではパーマをかけることができません。 また、美容師免許と理容師免許は全く異なるものであり、どちらも取得するためにはそれぞれの試験を受けなければなりません。 もちろん、どちらの免許も取得している方もいらっしゃいます。 施術内容に合わせて美容室、理容室、どちらに行くか選びましょう。 サロンとは そもそも、サロンとはどんな意味? サロンは直訳すると応接室を指します。 日本では現在美容サロンなどで使用されることの多い言葉です。 現在では様々なサロンがあるため、利用目的に合わせて選ぶ必要があります。 美容室で勤務する美容師さんは基本的に全員美容師免許を持っていますが、サロンの種類によっては美容師免許が不要である場合もあります。 サロンにはどのような種類があるのでしょうか? サロンの種類 エステサロン 総務省による日本標準産業分類の定義では、 ・手技又は化粧品・機器等を用いて,人の皮膚を美化し,体型を整えるなどの指導又は施術を行う事業所をいう。 とされています。 美容師免許や理容師免許のような国家資格は必要ありません。 しかし、レベルの指針となる認定エステティシャン資格制度がありますので、サロン選びの際の参考にしてもよいのではないでしょうか。 まれにハイフなどの医療行為や、顔剃りなどの理容師免許が必要な施術を行っているサロンがありますが、いずれも違法行為ですので、中止が必要です。 痩身サロン 痩身エステは、エステサロンの一つで、痩身を目的とした方が選ぶサロンです。 エステサロンのひとつですので、施術をするスタッフの方には美容師免許や理容師免許などの国家資格は必要ありません。 分類としてはあくまでリラクゼーションとなりますので、当然医療行為は禁じられています。 施術の内容は、 ・手技によるマッサージ ・瘦身マシンを使用したマッサージ などがあり、その他にサプリメントやマッサージクリームの販売を行うこともあります。 医療瘦身施術と混同されることがありますが、医療瘦身行為の目的は志望細胞を減少させることであり、施術には薬や点滴、医療器具を使用することができます。 また、脂肪吸引などの手術を行う場合もあります。 エステは手術などの医療行為を行うことができませんので、あくまで施術は体質改善を目的としたものです。 瘦身医療よりも手軽に受けることができ、価格も安価であるところは大きな魅力になるのではないでしょうか。 脱毛サロン 脱毛サロンもエステサロンのひとつです。 そのため、施術を行うスタッフには美容師免許や理容師免許などの国家資格は必要ありません。 脱毛サロンには ・光脱毛 ・ワックス脱毛 などの種類があります。 カミソリを使用した剃毛は理容師免許がないと行うことができませんので、ご注意ください。 エステによる光脱毛は、医療脱毛と似たような機器を使用しています。 見た目も似ており、施術を受けた際には似たような感想を持つ方もいらっしゃるのではないでしょうか。 しかし、エステによる光脱毛と医療脱毛は、光の種類や強さが異なるため、効果が異なります。 医療脱毛の目的、効果は半永久的な脱毛効果です。 エステによる光脱毛の目的、効果は制毛、抑毛となりますので、この二つは全く異なる施術となります。 表記の際はご注意ください。 眉毛サロン 眉毛サロンには、ワックス脱毛のみを行うサロンと眉毛のスタイリングやアイブロウエクステを行うサロンのを行うところがあります。 ワックス脱毛のみを行うサロンの場合は美容師免許や理容師免許などの国家資格は必要ありませんが、眉毛のスタイリングやアイブロウエクステの施術を行う場合には美容師免許が必要です。 近年流行している眉毛サロンですが、美容師免許以外には民間資格となるため、広告、宣伝の場合にはご注意ください。 まつ毛エクステサロン まつ毛エクステサロンで施術を行うには、美容師免許が必須となります。 実はまつ毛エクステサロンは、法律で定められる前に流行してしまったことで、非常に混乱を招きやすいサロン、業態となっています。 というのも、まつ毛エクステサロンが日本で流行しはじめたのは2004年です。 当時は特に規制はなく、誰でも施術を行い、サロンを営業することができました。 しかし2008年、まつ毛エクステサロンで施術を行う全てのスタッフに美容師免許の取得が義務付けられたのです。 原因としては、主にまつ毛エクステが原因の健康被害が挙げられます。 現在も注意喚起はされていますが、規制前はされに多くの健康被害が国民生活センターに寄せられており、利用者の健康を守るため、規制が入りました。 2008年以前にまつ毛エクステサロンに勤務し、施術を行っていたスタッフが規制後も免許を取得せずに施術を続けており、摘発されたケースもあり、非常にデリケートで、広告、宣伝の際に間違われやすいのがこのまつ毛エクステサロンですので、携わる場合には注意しましょう。 現在まつ毛エクステサロンで施術を行うスタッフは、主にアイリストと呼ばれています。 さらに、令和5年からは美容師の国家試験でまつ毛エクステの施術が採用される見通しであると厚生労働省から発表されておりますので、これまで以上に規制は厳しく、はっきりとしたものになっていくでしょう。 まつ毛パーマサロン まつ毛パーマの施術を行う場合、まつ毛エクステの施術を行うアイリスト同様美容師免許が必要となります。 そもそも、お客様にパーマの施術を行う場合には美容師免許が必要です。 まつ毛パーマは頭皮ではなく、目元への施術ですが、この場合も美容師免許が必要となります。 美容師免許を所持していないのに、まつ毛パーマの施術を行うことは違法となりますので、ご注意ください。 現在ではまつ毛パーマのみ、まつ毛エクステのみ、と、どちらかの施術のみを行うサロンは減りつつあり、お客様の希望や仕上がりの好みに合わせて施術を行っています。 ヘッドスパサロン 美容室や理容室同様、頭皮への施術を行うヘッドスパサロンは、美容師免許や理容師免許の所持が必要だと間違われやすい業態ですが、ヘッドスパサロンはエステティックサロンの一種となりますので、国家資格は必要ありません。 もちろん、美容師免許や理容師免許を持っていることは問題になることはありません。 美容師や理容師を引退したり、転職したりしてヘッドスパサロンに勤務する方も中にはいらっしゃいます。 しかし、法律では特に必要とされておりません。 ということは、カットやパーマ、顔剃りなどの施術を行うことはできませんので、表記の際にはご注意ください。 美容室とサロンの違い 美容室とサロンには、呼び方の違いの他、細かな違いがあります。 まず、美容室自体がサロンと呼ばれる場合があります。 この場合には、施術を行うスタッフには美容師免許が必要となります。 また、理容室であれば理容師免許が必要となります。 美容師免許と理容師免許も、お客様に行うことができる施術が異なり、美容師免許はもともと美容室に女性が来店することを想定し制定されたため、カットの他にパーマを行うことができます。 しかし、顔剃りなどの剃毛施術を行うことはできません。 反対に理容師免許は、理容室に男性が来店することを想定して制定されたため、カットの他に顔剃りなどの剃毛施術を行うことができます。 近年、理容室でうなじや背中の剃毛などの女性向けのメニューが流行している理由には、この剃毛の施術ができるのか、できないの違いがあります。 しかし、理容師免許ではパーマの施術を行うことは禁じられていますので、広告や宣伝、メニュー作成の際にはこの点に注意が必要となります。 美容室とサロンの違い以前に、美容室以外にもサロンと呼ばれる施設、店舗には ・エステサロン ・瘦身サロン ・脱毛サロン ・眉毛サロン ・まつ毛エクステサロン ・まつ毛パーマサロン ・ヘッドスパサロン などの種類があります。 ・エステサロン ・瘦身サロン ・脱毛サロン ・ヘッドスパサロン は、エステサロンに分類され、施術を行うスタッフには美容師免許や理容師免許などの国家資格は必要ありません。 ・眉 毛サロン ・まつ毛エクステサロン ・まつ毛パーマサロン は、施術を行うスタッフが美容師免許が必要となります。 まつ毛エクステサロンや眉毛サロンは、現在では美容師免許が必要となっています。 また、令和5年以降は美容師免許の国家試験にもまつ毛エクステの施術が含まれると厚生労働省から告知されています。 これまでサロンというくくりでは、主にエステサロンを指し、施術を行うスタッフには基本的に美容師免許や理容師免許などの国家資格の取得は必要ありませんでした。 しかし、2008年以降規制が厳しくなり、美容師免許の取得が必須とされる業種が増加しています。 問題が起こってから規制が行われたため、厳しく確認される可能性がありますので、記述の際には注意が必要です。 まとめ 美容室とサロンの違い、ご理解いただけたでしょうか。 まつ毛エクステサロン、まつ毛パーマサロンの事例のように、当初は免許が必要なかった業態でも、問題が発生したことで、あとから美容師免許や理容師免許などの国家資格の取得が義務付けられる場合もあります。 法律は日々変わりますので、注意しましょう。 ※違反事例、言い換え表現についてはあくまで参考として捉えてください。表現の違反等の判断については最新の情報を常にアップデートして頂くことが大切です。また、各都道府県の薬務課によって見解が異なりますので、ご理解頂きますよう宜しくお願い致します。

電気バリブラシ、ブラシ型美容家電の広告における注意点 美容室・エステサロンに関する薬機法

低周波で頭部を刺激してコリをほぐす「電気バリブラシ」がテレビ番組やSNSを中心に話題となっています。 電気バリブラシをはじめとしたブラシ型美容家電の効果として「小顔」「たるみ」「肩こり」「リンパ」といったワードをよく見かけます。これらの広告表現は法律上OKなのでしょうか? 本記事では、デンキバリブラシなどの「ブラシ型美容家電」の広告表現で注意すべきポイントについてご紹介します。 人気の「ブラシ型美容家電」とは? 「電気バリブラシ」とは、ブラシのピンヘッドから低周波を出力させて、頭部のコリをほぐすブラシのような形をした美容家電です。ブラシにはたくさんの細い針が集まっており、低周波によって振動しています。頭を撫でると最初はチクチクとした刺激を感じますが、次第に慣れてきて気持ちの良い刺激となっていくようです。また、ブラシ型美容家電は頭皮だけでなく顔周りやデコルテにもそのまま使用でき、全身のケアにも役立ちます。 電気バリブラシの効果 電気バリブラシのようなブラシ型美容家電に期待される効果として、頭皮のコリをほぐす・頭皮のリフトアップなどが挙げられます。頭皮のコリが解消されると、髪の毛を支えている立毛筋の収縮が促されます。その結果、髪のツヤが良くなるといわれているのです。また、就寝前に使うことでリラックス効果で寝つきが良くなることでも話題となっています。 エステサロン、美容室では広告表現に要注意 家庭向け美容家電や、エステサロンや美容室で使われる器具は法律上「雑貨」の扱いを受けます。そのため、電気バリブラシをはじめとしたブラシ型美容家電も「雑貨」に該当します。 エステサロンや美容室でブラシ型美容家電を使用することを広告に記載するときは、ブラシ型美容家電があくまでも美容家電であるといった広告表現を心がけましょう。美容家電・美容機器の広告では効能効果表現が化粧品と同じ範囲までと考えられております。 化粧品の効能効果の範囲において、頭皮や毛髪に関わるワードは次のようなものが挙げられます。 頭皮、毛髪を清浄にする 香りにより毛髪、頭皮の不快臭を抑える 頭皮、毛髪をすこやかに保つ 毛髪にはり、こしを与える 頭皮、毛髪にうるおいを与える 頭皮、毛髪のうるおいを保つ 毛髪をしなやかにする クシどおりをよくする 毛髪のつやを保つ 毛髪につやを与える フケ、カユミがとれる フケ、カユミを抑える 毛髪の水分、油分を補い保つ 裂毛、切毛、枝毛を防ぐ 髪型を整え、保持する 毛髪の帯電を防止する (化粧品の効能効果の範囲についてより引用) つまり、電気バリブラシのようなブラシ型美容家電の広告では「髪質改善」「頭皮を治療する」など医療機器と同じような作用を標榜することはできません。もし化粧品の効能効果の範囲を超えるような過剰な広告表現を行った場合は、虚偽・誇大広告や未承認の医療機器の広告として薬機法違反となるため十分注意しましょう。 (誇大広告等) 第六十六条 何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の名称、製造方法、効能、効果又は性能に関して、明示的であると暗示的であるとを問わず、虚偽又は誇大な記事を広告し、記述し、又は流布してはならない。 (薬機法第66条より引用) (承認前の医薬品、医療機器及び再生医療等製品の広告の禁止) 第六十八条 何人も、医薬品若しくは医療機器又は再生医療等製品であつて、まだ承認又は認証を受けていないものについて、その名称、製造方法、効能、効果又は性能に関する広告をしてはならない。 (薬機法第68条より引用) ブラシ型美容家電に「美容効果を超える効能効果表現」はNG では、電気バリブラシのようなブラシ型美容家電の広告に「小顔」「たるみ」「肩こり」「リンパ」といったワードは使用できるのでしょうか? 「家庭向け美容・健康関連機器等適正広告表示ガイド」によると、「小顔になる」「たるみが改善」といった身体の構造に影響を及ぼす表現や「肩こりが治る」「リンパの流れが良くなる」といった表現は美容効果を超える効能効果表現と判断される可能性が高いです。 美容・健康関連機器による作用又は効果が事実であることが前提となる。表現できる範囲は、概ね化粧品の効能・効果の範囲とする。家庭用EMS機器については、経皮的電気刺激による筋肉運動の範囲とする。 事実であっても、医薬品等の効能・効果の範囲の訴求はしてはならない。 本来の効果等と認められない表現の禁止美容効果等の範囲を超えた表現はしないこと。 (家庭向け美容・健康関連機器等適正広告表示ガイドより引用) したがって、「小顔」「たるみ」「肩こり」「リンパ」といった身体に直接的な作用をするような広告表現は避けた方が無難でしょう。 景表法違反となる可能性も 電気バリブラシをはじめとしたブラシ型美容家電に関する表示を行う際は、薬機法だけでなく景表法(景品表示法)に違反しないよう注意が必要です。 ブラシ型美容家電に事実を超えた過剰な効果があるといった広告表示を行うと、「優良誤認表示」として景表法違反となります。 (不当な表示の禁止) 第五条 事業者は、自己の供給する商品又は役務の取引について、次の各号のいずれかに該当する表示をしてはならない。 一 商品又は役務の品質、規格その他の内容について、一般消費者に対し、実際のものよりも著しく優良であると示し、又は事実に相違して当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも著しく優良であると示す表示であつて、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められるもの (景表法第5条より引用) エステサロンでのNG例 エステサロンの広告において、電気バリブラシをはじめとしたブラシ型美容家電を使った施術について記載するときは「頭皮を活性化」「髪の毛を再生させる」といったワードを使用しないことが大切です。 これらの広告表現は医療機器や医薬品にしか認められていないため、薬機法違反に該当します。 また、次のようなワードを使った広告表現も、薬機法やエステ業界の自主規制に違反するため不適切です。 ① 全く欠けることがないことを意味する用語 (例)「完全」「完ぺき」「絶対」「永久」「保証」「必ず」「万全」など ② 他よりも優位に立つことを意味する用語 (例)「世界初」「日本初」「世界一」「日本一」「超」「業界一」「当初だけ」「他に類を見な い」「抜群」など ③ 最上級を意味する用語 (例)「最高」「最高級」「極」「一級」など ※①~③は立証できる場合は除く ④ 医師法・医療法・医薬品医療機器法など、医療および医療類似行為に抵触する用語 (例)「治す」「治る」「治療」「療法」「医学的」「医療」「診察」「診療」「診断」「効く」など (徳島新聞広告掲載基準より引用) まとめ 電気バリブラシは、細かい針から放出される低周波で頭皮のコリをほぐすブラシ型美容家電として最近話題となっています。ただし、美容家電に認められた範囲を超えるような過剰な広告は薬機法や景表法違反となるため注意が必要です。 また、エステサロンや美容室では、医療機器の使用は認められておらず、施術に使用する器具は美容機器に限られています。 そのため、こうした店舗の広告を制作するときは、電気バリブラシのようなブラシ型美容家電に医療機器と同じような効果があるかのような標榜は避けておく必要があります。薬機法や景表法に抵触しない広告表現を心がけましょう。

美容院・サロンで「アートメイク」はOK?薬機法との関連性

毎日眉毛を描かなくても、一定期間眉色をキープすることができるアートメイクをしたい女性が増えています。 理想の眉毛に近づくことができるアートメイクですが、美容院やサロンで施術を受けることはできるのでしょうか? アートメイクは医師法で医師でなければ施術をしてはいけないと決められているので、美容院やサロンで医師免許がない者が施術をすることは禁止されています。 本記事では、美容院やサロンでアートメイクの施術をしても良いか、薬機法との関連性や、広告表現について説明していきます。 薬機法とは 「薬機法」とは,どのような法律なのかみていきましょう。 「薬機法」とは正式名称「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」といい、「医薬品医療機器等法」とも略すこともあります。 厚生労働省が「薬機法」において、どのような広告表現が違反となるのかについて「医薬品等適正広告基準」としてまとめています。 製造、表示、販売、流通、広告、市販後の安全対策などにも関わる法律で、医薬品、医薬部外品、化粧品及び医療機器の品質と有効性及び安全性の確保、 保健衛生上の危害の発生及び拡大の防止・指定薬物の規制・医薬品や医療機器、再生医療等製品の研究開発の促進を目的としています。 「アートメイク」とは 眉メイクの時間を短縮することができると人気の「アートメイク」ですが、どのような施術なのでしょうか? 「アートメイク」は、専用の針を使用して、肌の表皮深層部に色素を入れていきます。真皮層まで色素を入れるタトゥー(刺青)は濃い色がつく印象ですが、「アートメイク」はタトゥー(刺青)よりも浅い部分に色素を入れるため自然な印象になりやすいです。 クリニックによって施術回数は代わりますが、施術後約2〜3年程、眉色が持続するといわれています。眉毛部分に自然な色が持続することで、理想の眉毛に近づき、メイク時間を短縮することが可能です。 ヘナ・ティントとの違い 「アートメイク」とよく比較される「ヘナ・ティント」とはどういうものなのでしょうか? メイク時に眉ブロウペンシル等で眉毛を描いても、汗やクレンジングで消えてしまいます。 「ヘナ・ティント」は汗やクレンジングでもすぐには消えない眉毛のメイク法です。 「アートメイク」は、皮膚の表皮真相部分に専用の針を使用して色素を入れていくのに対し、 「ヘナ・ティント」は眉毛部分の地肌に染料を付着させ、一定期間色素が落ちないようにするものです。 持続期間は、「アートメイク」より短く、約1〜2週間程なので気軽な施術といえるでしょう。 通常のメイクよりは、長く持つので落ちないメイクとも呼ばれています。 「ヘンナ」という植物成分を使用しているため、安全ではありますが、まれにアレルギーを起こす方もいるので、アレルギーがある方は成分に注意が必要です。 1回当たりの単価は「アートメイク」より安いですが、1〜2週間に1回通うと1年間で15〜30万円程度かかってしまうので、総額費用はアートメイクより高くなる場合もあります。 また、アートメイクでのように立体的な眉ではなく、ぼかしたような色の眉毛に仕上がります。 アートメイクはサロンで提供できる? 時短メイクが叶う「アートメイク」ですが、美容院やサロンの施術メニューとして提供できるのでしょうか? 「アートメイク」は医療行為に当たる為、美容院やサロンのメニューとして提供することはできません。医師法第17条により、医師でなければ医業をなしてはならないと定められているので、医師免許のない美容師やサロンのスタッフが「アートメイク」の施術を行うことは不可となります。 平成12年6月9日 医事第59号「医師法上の疑義について」の中で、「アートメイク」の施術を業として行えば医業に該当するとされています。 (2) 医師免許のないエステサロン従業員が、来店した患者に問診する等して眉、アイラインの形をアイブロウペンシルで整えた後、患者を施術台に寝かせ、電動式のアートマシンに縫い針用の針を取りつけたアートメイク器具を使用して、針先に色素をつけながら、皮膚の表面に墨等の色素を入れる行為をした後、患部をアイスゲールで冷やし、更に鎮静効果のあるキシロカイン等の薬剤、化膿止め薬剤を患部に塗布している。 引用:平成12年6月9日 医事第59号「医師法上の疑義について」 美容院やサロンで医師免許を持たない者がアートメイクを施術して、実際に逮捕された例もあるので注意しましょう。 また、アートメイクの施術で使用する機械を海外から輸入して美容院やサロンに販売することは、薬機法で禁止されています。こちらも、逮捕者も出ています。 美容院やサロンの広告で気を付けること 美容院やサロンで「アートメイク」の施術をすることは「医師法」違反となりできませんが、「ヘナ・ティント」の施術は可能となります。美容院やサロンで「ヘナ・ティント」の広告を作成する際には、「景品表示法」や「薬機法」に注意する必要があります。 「景品表示法」では、事実と異なることを表現することが禁止されています。「この美容液をつけるだけで髪が生える」「これを飲めば1ヶ月で5kg痩せます」など、実際よりも著しく優良に見せる、優良誤認表示はできません。 また、「通常価格20,000円が今だけ70%オフ6,000円」と表示しているにもかかわらず、一度も20,000円で販売したことがない場合は有利誤認となり、「景品表示法」違反となります。 美容院やエステサロンで化粧品を販売する際には、医薬品と同等の効能効果を表現することは薬機法で禁止されています。 事実に基づき、化粧品等広告ガイドラインで定められている56の効能効果の範囲内で表現すると良いでしょう。 【化粧品等の適正広告ガイドライン】 (1)頭皮、毛髪を清浄にする。 (2)香りにより毛髪、頭皮の不快臭を抑える。 (3)頭皮、毛髪をすこやかに保つ。 (4)毛髪にはり、こしを与える。 (5)頭皮、毛髪にうるおいを与える。 (6)頭皮、毛髪のうるおいを保つ。 (7)毛髪をしなやかにする。 (8)クシどおりをよくする。 (9)毛髪のつやを保つ。 (10)毛髪につやを与える。 (11)フケ、カユミがとれる。 (12)フケ、カユミを抑える。 (13)毛髪の水分、油分を補い保つ。 (14)裂毛、切毛、枝毛を防ぐ。 (15)髪型を整え、保持する。 (16)毛髪の帯電を防止する。 (17)(汚れをおとすことにより)皮膚を清浄にする。 (18)(洗浄により)ニキビ、アセモを防ぐ(洗顔料)。 (19)肌を整える。 (20)肌のキメを整える。 (21)皮膚をすこやかに保つ。 (22)肌荒れを防ぐ。 (23)肌をひきしめる。 (24)皮膚にうるおいを与える。 (25)皮膚の水分、油分を補い保つ。 (26)皮膚の柔軟性を保つ。 (27)皮膚を保護する。 (28)皮膚の乾燥を防ぐ。 (29)肌を柔らげる。 (30)肌にはりを与える。 (31)肌にツヤを与える。 (32)肌を滑らかにする。 (33)ひげを剃りやすくする。 (34)ひがそり後の肌を整える。 (35)あせもを防ぐ(打粉)。 (36)日やけを防ぐ。 (37)日やけによるシミ、ソバカスを防ぐ。 (38)芳香を与える。 (39)爪を保護する。 (40)爪をすこやかに保つ。 (41)爪にうるおいを与える。 (42)口唇の荒れを防ぐ。 (43)口唇のキメを整える。 (44)口唇にうるおいを与える。 (45)口唇をすこやかにする。 (46)口唇を保護する。口唇の乾燥を防ぐ。 (47)口唇の乾燥によるカサツキを防ぐ。 (48)口唇を滑らかにする。 (49)ムシ歯を防ぐ(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)。 (50)歯を白くする(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)。 (51)歯垢を除去する(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)。 (52)口中を浄化する(歯みがき類)。 (53)口臭を防ぐ(歯みがき類)。 (54)歯のやにを取る(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)。 (55)歯石の沈着を防ぐ(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)。 (56)乾燥による小ジワを目立たなくする。 注1)例えば、「補い保つ」は「補う」あるいは「保つ」との効能でも可とする。 注2)「皮膚」と「肌」の使い分けは可とする。 注3)( )内は、効能には含めないが、使用形態から考慮して、限定するもので ある。 引用:化粧品の効能の範囲の改正について|厚生労働省 まとめ 毎日眉毛を描かなくても、理想の眉毛を長期間キープできる「アートメイク」の需要が高まっています。 「アートメイク」の施術は針や麻酔等を使用する医師行為であり、美容院やサロンで施術をすることは「医師法」違反となるためできません。 医療行為ではない「ヘナ・ティント」に関しては、美容院やサロンで施術可能ですが、広告表現をする際は、「景品表示法」や「薬機法」を意識して作成すると良いでしょう。